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「気になる」がなくなるまでやること 田中一光ポスター展とワークショップに参加して

16/06/13 ( 18/11/24 Edited)

約4分で読めます

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先日行ってきたワークショップで講師をしてくれたグラフィックデザイナーの木下勝弘さんが、サラッと喋った言葉がとても印象に残っています。


 

急遽「ポスターの作り方」ワークショップに参加して

大阪の国際美術館で、「田中一光ポスター展」が開催されるのにちなんで、「ポスターの作り方」というワークショップが開かれました。

全く存在は知らなかったのですが、参加予定の友人に急遽予定ができて、チケットが余ったのでいってきてくれないか、とのことで、面白そうだったので行ってきました。

 

戦後を代表するグラフィックデザイナーの1人 田中一光

戦後を代表するグラフィックデザイナーの1人である田中一光。鐘淵紡績、産経新聞大阪本社でデザイナーとして活動した後、1957年に東京に拠点を移し、1963年に独立して「田中一光デザイン室」を立ち上げた。以後、東京オリンピック、日本万国博覧会といった国家的行事にかかわるデザイン事業や、セゾングループ、無印良品などのアートディレクターを担当した。

木下さんの先生にあたる田中一光さんのこと自体はよく知っているわけではなかったんですが、デザインされたポスターなどは見たことがあり、他の人が作るデザインとは全く違う考えで作られている感じがとても印象に残っていました。

nihon buyo

nihon buyo

有名なnihon buyoのポスター

ikko tanaka 4

これもとても印象に残っています

 

 

今回のワークショップに先立ち開催されていた田中一光ポスター展のポスターを木下さんが作ったので、その制作秘話というか、どういう流れで完成に至ったのか、というところをワークショップの中で話してくれました。

デザインをするときの考え方だったり、どういう時にデザインはひらめくのか、とか、色々と興味深い話の連発だったんですが、その中で、田中一光ポスター展デザインで、フォントを指定するときに、ちょっとやりたい表現とは違い、微調整をしたという説明があったんですね。

でもその修正前と修正後のフォントを見ても、かなり近寄らないと違いがわからないぐらいのレベルでして。

けっこうみんなぽかーんとした感じになってしまって、その時に、ある受講者の方から、「どこまでそういったところ(細部)にこだわったらいいんですか?」みたいな質問が出たんですね。

誰しもその時思った質問だったので、どういう返事になるのか、興味深かったんですが、それに対する木下さんの返答がシンプル過ぎて、誰も何も言えませんでした。

 

「気になる」がなくなるまでこだわったらいい

どんな回答だったかというと、シンプルに一言これだけ。

本人は何の気なしにサラッと喋られたんだと思います。

けど、聞いている側からすると、痛いところをつかれたというか、「そうですよね…」というか。

 

どんな仕事でもそうだと思いますが、「ちょっと気になる」というところがあると完成じゃないんです。

そういったところを1つずつなくしていく、そして全部無くしたら、ようやくそれで完成に近づくんです。

細かいところは違うかもしれませんが、概ねこういったことを言われていました。

 

その時思ったのは、自分の普段の仕事を反省すると同時に、デザイナーと呼ばれる人たちに共通するのは、徹底的に気になるをなくすことができる人たちなんだなということ。

正確に言うと、気になるをなくすことを過度に求められている職業だということ。

語弊を恐れずに言うと、一般的な職業、営業や事務や、その他職業、僕のweb制作だってそう。

普通の職業はある程度はだいたい出来ていることを求められると思います。

もちろん正確さや、気になるをなくすことだってそうですが、それと兼ね合いである程度のスピードが求められるので、だいたいで完成、提出ってのは必要になります。

そう考えていくと、大分類するとこんな感じなのかなと思いました。

 

気になるをなくす=職人、デザイナー

気になるを無くしつつ、ほぼほぼokをこなす=サラリーマン

だいたいokを連発する=起業家

自分は現状どこに当てはまっていて、どこに当てはまっていたいのか。

色々と考えるヒントになった一日でした。

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