ギターをやってもう10年ほどになるんですが、ギタリストと耳コピは切っても切り離せない関係と言っても過言ではありません。
ギタリストとして(趣味でも)やっていくのなら、耳コピが出来ないと正直話にならない、とまでは言いませんが、あればかなり重宝されます。
今回は独学で編み出したやり方ですが、耳コピの速さと正確さではかなり自信があるので、あんまり教えたくないんですが、紹介したいと思います。
目次
そもそも耳コピって何?
そもそも「耳コピって何なの?」という方もいるかもしれませんが、耳コピとは「楽譜を見ずに音楽を聴くだけで、弾けるようになること」です。
以下、ギターを前提にして話を進めます。
耳コピのメリット
なぜ耳コピをやる必要があるのか、ということですが、ざっと挙げるだけでもこれだけあります。
- 楽譜を一々買わなくて済むので、お金がかからない
- スタジオとかで「あの曲やりたいね!」となった時に「ちょっと待ってて」と練習して5分ぐらいですぐに弾けるようになる
- 音感が強くなる
- 「完コピなんてする必要ないんだ」、と悟ることができる
- レベルが上がると誰かが演奏している曲に途中で入ることが出来るようになる
といったところでしょうか。
正直なところお金も時間もあって、一曲一曲楽譜を見ながら練習できれば良いに越したことはないんですね。
ただ、現実そうもいかず、全ての曲に楽譜があるわけではないですし、メジャーなバンドばっかりコピーしているならまだしもマイナーなバンドなんてほぼほぼないですよ。
そもそも楽譜自体ないバンドばっかりですわ、特に洋楽なんて。
じゃあそんな時はどうするか?
楽譜なしでやるしかないです。耳コピです。
僕はそんな感じで始めました。
耳コピのやり方
では具体的なやり方ですが、1つ1つ順を追ってやれば、特に難しいことはありません。
- 1.音源を用意する(好きな曲が望ましい)
- 2.コピーしたい部分を聴く(最初から全部やりたいなら最初から)
- 3.ルート音をコピーする(バンドならベースの音と考えればOK)
- 4.ルート音にマイナーかメジャーかを付ければギターのコード完成
- 5.ソロやリフなら、一音一音拾っていく(ペンタトニックスケールなどを使えればなお良し)
と、書いてみながら若干難しいかも、と思ってしまいました。
が、簡単に分かりやすく書くので、安心してください!
1.音源を用意する(好きな曲が望ましい)
まずなんでも良いですが、音源を用意します。
これは耳コピをしたい曲何でも良いです。
モチベーション的には難しい曲や簡単な曲を選ぶよりは、「この曲をなんとしてでも演奏したいんだ!」という熱意のある曲を選んでください。
難易度はどうとでもなります。
まずは熱意です。
めちゃめちゃ難しい曲をいきなりやってしまうと挫折する可能性は大ですが、その後諦めて他の曲をやった時に、かなり簡単に感じることができるので、それはそれで逆にオススメします。
2.コピーしたい部分を聴く(最初から全部やりたいなら最初から)
で、コピーしたい部分を実際に聴いてください。
頭のリフなどからやりたいのであれば、最初から聴いてください。
コツとしては、できるだけ爆音で、音がはっきりと聴き取れるように聴いてください。
ですのでイヤホンが望ましいです。
何でも良いのですが、カナル型であれば耳に完璧にフィットして隙間なくいけるのでお薦めです。
3.ルート音をコピーする(バンドならベースの音と考えればOK)
そしてこれはコードをコピーしたい場合は特になんですが、ルート音をまずは聴くようにしてください。
パートで言うと、ギターは無視してください。
「は?」と思うかもしれませんが、一切聴かなくて良いです。
理由としては、和音をいきなりコピーする難易度が高すぎるからです。
まずは騙されたと思って、ベースのパートを集中してコピーしてください。
ただ注意点としては、複雑に動いているようなベースであれば全てコピーする必要はありません。
4拍のうちの最初の1音だけで良いです、それがそのコードのルート音(のはず)です。
ギターでベースの音を完全にコピーなんて出来ないので、1オクターブ下で大丈夫です。ベースの4弦の開放=ギターの6弦の開放=Eということで大丈夫です。
それがコピーできれば、そのルート音をコードだと考えてください。
5弦の2フレットであればB、3フレットであればC、4弦の開放であればDという風に。
基本的にはコードの一番低い音=コードのルート音と考えて大丈夫です。
だからベース音=コードのルート音ということなんですね。
大丈夫ですか?
ついてこれてますか??
わからなければとりあえずコメント欄から問い合わせてください。
すぐに答えます。
4.ルート音にマイナーかメジャーかを付ければギターのコード完成
ルート音はコードと同じと言いましたが、ベースのEやベースのAなどのルート音には、マイナーかメジャーかわかりませんよね?
だから、音色を付け加えてやるんです。
それは試してみないとわからないので、マイナーかメジャーかを試しに弾いてみるんです。
マイナーかメジャーをそのベースがなっているタイミングで弾いてみれば、どちらが適しているかがわかるはずです。
どちらかが気持ち悪い重なりで、どちらかが違和感がなく聴こえるはずです。
(どちらも気持ち悪ければ間違っている可能性が高いです)
そうすればその合っている方が、正しいコードとなります。
ただ曲によっては単純なEmやAメジャーや、Cなどというコードではなくて、Esus4であったり、Am7とかであるケースも全然あるんですね。
むしろそんな曲の方がほとんどです。
その時は自分が弾いているコードに足りたい音を付け足してやることで、Esus4になったりAm7になったりします。
ちょっと番外編ですが、そういうややこしいコードは、音の重なりで自然に覚える方が一番です。
まずはコードはマイナーとメジャーを覚える。
その後に複雑なものを自然に必要な時に覚えていく。
そうすればコードを頭に叩き込まなくても弾けるようになります。
経験的にはm7、7系はジャズチックなちょっと洒落た響きになるので、オススメです。
それでも「音の高さが違う!」ということもあると思います。
そんな時にはハイポジションのバレーコードを使ってやれば解決することが多いです。
Amだったら、開放弦を使うものではなくて、5フレットあたりのヤツを使ったり。
それでも「まだ高い!」ということであれば、12フレットを開放弦と見立てて、13、14フレットを押さえるような形でコードを抑えてみるとか。
そうすることで段々と近づいてくるはずなので、色々と試行錯誤してみてください。
最初は「1コード探すのにこんなにかかるの…?!」と驚かれるかもしれませんが、大丈夫です、なれればすぐ出来ます。もうこんなもんコツの世界です。
5.ソロやリフなら、一音一音拾っていく(ペンタトニックスケールなどを使えればなお良し)
で、一番やりたいのがソロやリフじゃないでしょうか。
「早く教えてくれ!」って感じかもしれませんが、ここは正直めんどくさいです。
というのも、「一音一音探すしかない」からです。
愕然としましたか?
ですよね、僕もしました。
というか最初に耳コピしたのがそのやり方で、結果的にこのやり方のほうが誰よりも早く出来たからそうしているだけです。
コツとしては、聴き取りたい音がなった瞬間に音を切ることです。
何故かと言うと、人間の耳って、最後に聴いた音が一番耳に残るんですね。
当たり前だとは思いますが、意外と皆さんソロやリフを全て聴き終わった段階で、一から耳コピをしようとしていませんか?
勿論なれればそれで良いのですが、慣れていないのであれば、リフの最初の1音が鳴り終わった瞬間に音を止めて、すぐにその音に近いところを弾いてみまくってその場所を当ててください。
「完全にここだ!」というところがあれば、それが正解です。
引き続きリフやソロを最後までその流れでやりきってください。
。。。ということでもいいんですが、正直ダルいと思います。
僕は一番耳がよくなる方法だと思ってるんですが、もうちょっとショートカット出来る方法もあります。
それは、「スケールを活用する」ことです。
スケールとは?
スケールとは1オクターブの範囲内で音の高さの順にならべて表したもの,音階です。
スケールには、構成音の数や並びかたによっていろいろな種類のものがあります。みなさんが知っているであろうドレミファソラシドはCメジャースケールという名前のあるスケールなんです。引用:エレキギター博士
スケールとは、簡単に言うと、相性のいい音の種類です。
ドレミファソラシドも立派なスケールですし、Cメジャースケールであれば色んな曲に使われています。
覚えるべきはペンタトニックスケールのメジャーとマイナーです。
といってもメジャーもマイナーも同じ形のものをずらしただけなので、片方を覚えればもう片方が自然と覚えることができます。

引用:ギターエレキギター博士
これがCマイナーペンタトニックスケールです。
大事なのは、この8〜11フラットの部分と、3〜6フレットの部分です。
ここがキモで、後は必要であれば覚えてください。
ルート音が6弦系であれば、ルート音を8フレットの白の部分に持ってくればそれでスケールが完成します。
ルート音が5弦系であれば、ルート音を3フレットの5弦の白部分に持ってくれば、それでOKです。
後はスケールを当てはめることができれば、ペンタトニックスケール上でソロやリフが完成することが多いです。
具体的には音を探し当てる時に、このスケール上であることがだいたいなので、このスケールから探せば良いんです。
となると、音を探す手間がかなり省けるので、スケールは1つ覚えておくことが大切です。
他にもスケールは色々あるんですが、ペンタトニックスケールを派生させたものがほぼなので、正直ペンタトニックスケールだけ覚えておけばOKです。
耳コピの練習方法
練習有るのみ!
練習法としては、ひたすら上記を繰り返すのみ!です。笑
でもそれだけなんだから仕方がないです。
最初のうちは1日かけても1フレーズしか出来ない。。。みたいな絶望的な時期もありました。
ただそれは最初だけで、慣れてくると段々すぐにできるようになります。
最終的には「次のコードはこうくるな」というのが読めてくるので、そうなってくれるとほとんど即興でもなんとかならんでもなくなります。
テレビやCMに合わせて常に耳コピをやってみる
後は上達する方法としては、テレビやCMなどに合わせてギターを弾いてみるということです。
弾くといっても、ギターで音あてゲームをずっと無意識にするだけです。
ただテレビを見る時間が多い人はやりやすいのではないでしょうか。
音楽を聴きながらでも勿論いいのですが、テレビとかだとぼーっと見ていることが多いので、活用する時間としては最適です。
僕はこれでかなり鍛えました。
最終的にはCMが流れ終わるまでになんとなく弾けるようになる、と言うレベルまではもっていけると思います。
最後に
以上になりますが、いかがでしたでしょうか。
書いてみるとコードやスケールの理解があったほうが格段にやりやすくなりますので、是非そちらも学ぶことをオススメします。
それでは!
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